アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

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「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」が好きすぎる。

大好きな映画監督ウェス・アンダーソンの代表作「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」2001年のアメリカ映画です。「ライフ・アクアティック」も「ダージリン急行」も大好きだけど、彼の良さが凝縮されているのはコレだと思います。

ストーリー→『テネンバウム家の子供たち3人は、10代のうちにそれぞれ、長男はビジネスマンとして、長女は作家として、次男はテニス・プレイヤーとして成功し、世間でも注目を浴びる天才児だった。しかし自分勝手な父親ロイヤル・テネンバウムの裏切りによって家族はバラバラに、子供たちも問題だらけの大人へと成長していった。けれど「俺はもうすぐ死ぬ」という父親の一言で、22年ぶりに家族は一つ屋根の下一緒に暮らすことになる。』

公開当時に映画館で観ていながら、その時は「かわいくて面白かった」程度にしか記憶に残っていませんでした。でも装飾の仕事をしてから、映画の美術に特に注目するようなって見直したら、こんなに素晴らしい映画だったなんて驚いてしまいました。8年前の自分は一体何を見ていたのだろうかと…。好きなシーン、好きな美術、好きなセリフ、好きな衣装、好きなカメラワーク(?)…そんな所をあげていくとキリがないです。好きな登場人物は全員です。DVDを繰り返し観ています。

監督のオーディオコメンタリーも聞きました。映画一本分をずーっと解説し続けるアレです。
その中でウェスは、映画を作るとき、特にテーマは決めないと言っていました。映画の意味は、登場人物たちからにじみ出てくるものだし、すぐに決まるものではないと考えているようです。彼は「美術や衣装、音楽など細かいところにこだわって映画を作るのが好きで、それが最高の楽しみであって、それらすべてが映画を包んでいるのだ」と言っていました。確かに「この人物は、こんな人格だからこんな部屋に住んでいて、こんな服を着ている」っていう設定に対して、他の映画にはないようなこだわり方をしているし、それがこの映画の最大の魅力だと私も思いました。

でも、同時にウェスは「映画が意味を持つ(人に感動を与えられる)のは、登場人物の誰かが、見た人の人生に結びついた時」と言っていました。つまり簡単に言ってしまうと、誰かに感情移入できた時ってこと。ウェスは、人を感動させようとして大きなテーマを掲げるわけではないけど、この映画を観た彼の友人が、ウェス自身も気づいていなかったようなテーマを見つけてくれたと言っていました。
私も、ロイヤル(ジーン・ハックマン)が孫を遊びに連れて行くシーンと、チャス(長男/ベン・スティラー)が神経質になってしまう所と本当は愛情深い一面が分かるシーンと、マーゴ(長女/グウィネス・パルトロー)とリッチー(次男/ルーク・ウィルソン)の深い絆とか、挙げだすときりがないくらい感情移入したシーンがあります。ちゃんと登場人物から「歩みよること」とか「許すこと」とか「素直になる」とかの難しさと大切さがにじみでていました。

この映画のどこが好きかと聞かれたら、一番に美術と答えるけど、決して魅力はビジュアル面だけでなく、コメディとも言えるけど、ちゃんと血の通った映画という所です。何度観ても、ウェスの最高なセンスに驚かされて、そのおしゃれ感覚が細胞に入り込んでいくような気持ちになるし、最後にはあたたかい気持ちがこみ上げて、感動で涙が出ます。ウェスの両親も離婚をしているらしく、彼の実体験が元になっているシーンもあるようです。自分自身の辛い経験を笑いのある作品に出来てしまう、ウェスのユーモアと才能にも脱帽!
熱くなってしまったけど、普通に楽しめる映画なので、観たことない方は観てみてほしいです。

あとは、サントラ! Nicoとか、ポール・サイモンとか「Hey Jude」のインスト版とか、素敵な曲が詰まり過ぎです。このピンクのジャケットもたまらない。映画が気に入ったら、サントラも絶対気に入るのでおすすめです。
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by pop-cult | 2009-04-20 16:14 | 外国の映画