アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

by ohtake-j-fox

ジム・ヘンソンのストーリーテラー vol.1

「ストーリーテラー」というドイツやロシアの民話を元にしたドラマがあります。DVD2本分、全9話。エグゼクティブプロデューサーはジム・ヘンソン。たまに監督もしています。彼のクリーチャーファンには見逃せない作品です。80年代にドラマシリーズとして放送されたそうですが、ジム・ヘンソン作品としてはあまり人気が出なかったようです。(ってWikipediaには書かれていたけど、DVD化されている時点ですごいと思います)

私はなぜか小学生くらいの時に見て(多分母親がレンタルしていた)独特な世界観が妙に残っていました。また久々に観てみましたが、やっぱり面白い!!
どれもセットとすぐ分かってしまうようなクオリティーですが、登場するクリーチャーや、現実と非現実をうまく混ぜたような編集の仕方や、ストーリーテラー(ジョン・ハート)の魔術師っぽい雰囲気は、今観ても驚かされます。

知らなかったのですが、脚本もアンソニー・ミンゲラという「イングリッシュ・ペイシェント」や「コールドマウンテン」の監督や、これから公開の「ナイン」の脚本も書いているすごい人でした。確かに、グリム童話を読んで感じる淡々とした雰囲気よりも起承転結があると思いました。
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ちなみに写真はジムさんとジョンさん。


第1話『ハリネズミのハンス』
子供が出来ない夫婦が「例えハリネズミのような子供でも構わないから子供が欲しい」と望んでしまったことから、本当にハリネズミのように体が針に覆われた子供が生まれてしまうお話。

父親は醜いハンスを愛せないことで、ハンスも父に疎ましく思われていることで苦しんだりと、結構第一話から重い話です。ハリネズミの赤ちゃんのクリーチャーがかなり気味悪くても、そんなところからも子供向けではない印象をうけます。でもこのお話は、エミー賞児童番組部門を受賞しているそうです。
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第2話『恐怖を知らなかった少年』
“怖い”という感覚が一切分からない少年が、恐怖を求めて旅に出るお話。

これは同じ題材のドラマを「フェアリーテールシアター」でも観て、そっちはお化けたちが少年に小馬鹿にされるという大爆笑のお話でしたが、こっちはもっといい話にまとまっていました。
沼に住んでいる怪物のクリーチャーとか、呪われた城に住む上半身と下半身が分かれているおじさんのお化けが、いい味出しています。
あと私の中での見所は、この少年のお兄さん役がハリポタのウィーズリーおじさん役の人というところです。一言しか喋りませんが…。


第3話『最後の一話』
ステーリーテラー自身が昔体験したというお話。王様と約束して365日毎日お話を聞かせていたけど、最終日になって全く話が浮かばないという彼に、急に奇妙な出来事が起こります。

「ストーリーテラーシリーズの魅力の半分はジョン・ハート」と思っている私にとっては、彼が主役というのがとにかく嬉しい一話です。頭のいい貧乏人は知恵を働かせて、実際は石で作ってないのに「石のスープ」を作ってやる!と言って周りの人間を感心させてしまうという前半のエピソードは、落語の「まんじゅう怖い」にも共通するものを感じました。登場するクリーチャーは少ないですが、珍しくかわいいウサギが出て来てレアです。


第4話『幸運の持ち主』
“幸運の少年がいつか王様になる”という言い伝えが現実になることを恐れた王様が、あの手この手でその少年を殺そうとするお話。

策略で生きるより、自然まかせて生きている方が幸せになれるという教訓なのかと思います。すごく気に入っているのは、ドラゴンが住む孤島までをひたすら船を漕ぎ続けているおじいさんのシーンです。「琥珀の望遠鏡(ライラの冒険3)」に出てくる死者の国を思い出しました。


第5話『兵士と死神』
何でも“入れ”と唱えれば入れられてしまう袋を手にした兵士が、死神を袋に閉じ込めてしまうお話。

最初はみんな不死身になって喜ぶのですが、死神がいなくなった町が死を待ちくたびれた老人でいっぱいになってしまったというシーンが怖くて怖くて…。暗いオチも、観たあとでしばらく考えさせられます。でもそんな暗さも昔の童話らしくて好きです。悪魔や死神のクリーチャーが登場しますが、あまりジム・ヘンソンっぽくない雰囲気で新鮮です。
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第6話以降はまた次回に…。
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by pop-cult | 2010-03-15 23:38 | 70s・80sファンタジー