アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

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「歌う大捜査線」やっぱり妄想映画が好き

原題が「The Singing Detective」なので「歌う大捜査線」になってしまうのも分からなくはないのですが、あまりの面白さに「タイトルで損してる!!」と思ってしまった映画です。2003年のアメリカ映画で、日本では未公開です。主演はロバート・ダウニー・Jr。他にはエイドリアン・ブロディ、ケイティ・ホームズ、(ハゲのカツラを着用の)メル・ギブソンが出ています。

『謎の皮膚病に冒されて、全身の皮膚がただれ動けない状態で入院中のダン。小説家である彼は、自分の病気に対する不安や怒りから、医師たちに悪態をつく毎日。そして自分の小説の中の話と、現実との区別つかなくなり、精神的に追い込まれたダンは、セラピーを受けることに。セラピストのアドバイスを聞き、彼は執筆を再開、妄想と戦いはじめる。』

主人公ダンは、幼い頃のトラウマと、今の現実、そして自分の小説の登場人物とが、色々と頭の中でごちゃごちゃになっているんです。例えば、昔、自分の母親の浮気相手だった男が、小説の中の悪役として現れたり、自分の妻の浮気相手(という妄想)だったり…。時にはダンの小説を映画化したいという、うさんくさい映画関係者だったり。どこまでが現実で、どこまでが妄想なのか、一度見ただけではちょっと難しいのですが、そのアベコベ感がとにかく面白いです。

映像の質感、光、カメラの動き方とか、その都度変わるから「え!?」と思うシーンが沢山あります。それに、あきらかに小説の中のシーンでは、背景が妙に暗くて、登場人物や、一部の小道具にしか光が当たっていなかったり。これは「ダンの書きかけの小説の中だから、まだ写っていないものに関しては、細かい設定がダンの中で決まってないことを表している」と監督がオーディオコメンタリーで言っていました。
どのシーンにも監督のそんなこだわりが沢山あって、もはやこだわりというより、オタクの領域だと思いました。もちろんオタクは褒め言葉で、面白い映像や美術にもちゃんと意味があることが分かって、更に好きになりました。

そんなアートな雰囲気を感じさせつつも、全体的にはサスペンスコメディにちょっとミュージカルも入ってる感じで、結構怖い殺人シーンがあったかと思えば、いきなり医師たちが全員で踊りだしたり。
ダンの皮膚病メイクも、ここまでやるかというほどリアルに気持ちが悪いし、悪態つきながらも辛くて泣き出したりする彼の姿はこっちまで気が滅入りそうですが、どこか笑えるキャラクターなのでそこまで重くならず、不思議なバランスで成り立っている映画だと思います。主役のダウニーJrはやっぱり演技が凄いです。

それに他の出演者も演技力がある人ばかりだと思います。ちなみにエイドリアンは、やっぱりコメディが向いてるな〜と改めて感じました。出番は少ないですが、彼が出ていなかったら多分借りることもない映画だったので、疑わしいタイトルでも借りてみて良かったです。意外なラストシーンも好きでした。

踊る大走査線とはほとんど共通点ないし、意味がわからないとか、(ダンのメイクが)気持ち悪いとか、好きになれない人もきっといるけど、妄想系映画が好きな人にはおすすめです。
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by pop-cult | 2010-06-06 00:24 | 外国の映画