アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

by ohtake-j-fox

第12回 原宿シネマ「アレクセイと泉」館長:大木伸夫(ACIDMAN)

先日、原宿シネマというイベントに行ってきました。このイベントは毎回、作家や俳優、イラストレーターなどなど様々なジャンルで活躍してしている人を館長として呼び、その人の人生に衝撃を与えた1本の映画を上映するというもの。
6/17に開催された第12回の原宿シネマは、私が愛してやまないロックバンド、
ACIDMANのギターボーカルの大木伸夫さんが館長でした!何よりも映画とACIDMANが大好きな私にとっては夢のようなイベントなわけです!

まずは司会者の人が登場。司会はチリ・ボリビアDVDに登場していたカメラマンの小田切明広さん!大木さんも登場して一言挨拶して上映がスタート。(この時、私の後ろにいた方かな?かっこいい〜とため息をついていて笑ってしまいました。その会話、混ざりたい!私もすかさずファッションチェック!多分一番最近のモバイルサイトのQ&Aコーナーでも着ていたジャケットでした )

上映作品は、昔、ACIDMANのメンバーが薦める映画を紹介するコーナーがあって、そこでも大木さんが紹介していた『アレクセイと泉』というドキュメンタリー映画でした。チェルノブイリ原発で起こった爆発事故によって、放射能に汚染され避難を余儀なくされた1つの村に、「それでもここで住む」と決めた55人の村人がひっそりと暮らしているんです。その村は、森からも畑からも放射能が検出されるけれど、不思議なことに“泉”からは全く検出されないというのです。

ストーリーを読んで、その不思議な泉が気になったものの、テーマがあまりにも重い気がしてなかなか観る気になれなかったんです。でも今回は館長と一緒になら…!と、映画に対する期待40%、館長への期待60%くらいの気持ちで参加しました。

そもそもドキュメンタリーに対して苦手意識があったのに、この映画はそのイメージが覆るほどとても良かったです。はっきり言って重くないし、とても愛に溢れた温かい映画で、ちょっと驚いてしまいました。
私のドキュメンタリーに対するイメージって、マイケル・ムーアの「ボーリング・フォー・コロンバイン」とか、1ヶ月間マクドナルドを食べ続ける「スーパー・サイズ・ミー」とか毒々しいものばかりだったので、どうもあの“人に不安とか怒りを与える空気”が嫌だったんです。真実の映画というより、監督の考え方を植え付けられてしまうあの感じが怖くて…

でも「アレクセイと泉」は、原発事故というテーマがありながら、人に不安を与えるどころか、勇気や優しさを与えてくれる映画でした。汚染された村で、内部被爆しながらもただ淡々と、シンプルに生きるお年寄りたちと1人の青年アレクセイの姿は、なんだかキラキラしていて、うらやましさすら感じました。(大木さんも上映後に「うらやましく感じませんでした?」と客席に問いかけていました。)かわいいんです、お年寄り達のやり取りが。ただひたすら自給自足の生活で、そこにはまわりの村人に対する愛、一緒に暮らす動物達に対する愛、泉に対する愛が毎日溢れていて、汚染されていることなんて忘れそうな、ただ綺麗で美しくて…と、このままACIDMANの歌詞になっちゃうくらい…
大木さんが影響を受けたというのを「なるほどな〜」としみじみ感じました。

トークが始まると、司会のアキさんと大木さんのやり取りが想像以上にもう面白くて… アキさんがまず「一旦立ちましょうか」と言って、全員で座りっぱなしだった体を動かしました。その後いきなり二人とも「トイレみんな大丈夫ですか?俺は行きたいけど」みたいなやり取りで会場は爆笑。
アキさんの質問「どのシーンが印象に残っていますか?」に対しても、アレクセイの両親がもう結構お年寄りなんだけど、お父さんが酔っぱらいながら、お母さんにキスをせがみながら「お前は美しい〜」とか言ってると、お母さんは「でもあんたは1度私を裏切ったからね」を何度も繰り返し言うという笑えるシーンがあったのですが、大木さんはそのシーンを一番にあげていました。「あの女性の執念深さがね…」なんて言っててリアルで笑いました。大木さん経験ありそう…。失礼か。
ちなみに私が1番印象的だったシーンは、お母さんが朝ご飯の支度をしているシーンで、大きな釜に火を起こすと、中から猫が慌てて出てくるんです。でもお母さんは驚きもせず… 大木さんとアキさんも「細かいことは気にせず生きてるんだよね」と言っていたのを覚えています。それって幸せへの第一歩なのかも… でも猫を焼いちゃまずいけど。

あと大木さんは「豊かさを感じさせたあとに、急に放射能を感じさせる所で泣きそうになる」と言ってました。確かに私も涙がこらえきれなくなったのは、キノコを森に取りにいくシーン。「汚染されてるから食べるなって言われてるけど、みんな我慢できないんだ」って村人が話していたときには、なんだか胸が締め付けられました。

大木さんは「アレクセイと泉」以外に、ブラッド・ピットとショーン・ペンが共演の「ツリー・オブ・ライフ」と、是枝監督の「ワンダフルライフ」も候補にしていたようです。大木さんはワンダフルライフのことを聞かれたときに(言葉は忘れちゃったけど)「生死の境目だとしても、ちょっとした思い出とかで、人がきゅんきゅんなっているとか、そういうのヤバいんだよー」などど言っていました。その感じ、分かります…。

他にはチリ・ボリビア紀行の話と、to liveのPV撮影で今年の1月に行ったアフリカ紀行の話も沢山聞けました。アフリカでのドキュメンタリームービー(映画館で上映されたもの)はいつかDVDにしてくれるそうです!映画館に行けなかったので嬉しい限り!ホテルの汚さに文句言ってたサトマとか、収録してほしいです。

私は勇気がなくて質問出来なかったけど、最後のQ&Aのコーナーで「心の豊かさってどうしたらいいの?」的な質問をされた方がいました。福島に住んでいる方だったようで、ちょっとつらそうでした…。でも大木さんの回答、すごく良かったです。「そんなに難しいことではないと思う、感動って実はすぐそこに溢れているから、それをいかに自分が感じとるかだと思う」「水を飲んでうめーって感じるとか」って話は印象的でした。

「良い映画は、種となって深く心の土の中に入っていくもので、そうじゃない映画は土の上にポンって種を転がすだけ。深く入っていった種は、その後の自分次第で水をやったり、光を浴びさせたりして、花を咲かせることもできる。」と、映画のことを種と表現していた大木さん。あの空間にいた、きっと誰もがなるほど〜と思い、アキさんもしみじみ「まとめるね〜」と言ったときに、大木さんは「下ネタ?」とまた得意の方向に話を持っていってました… じーん…ときたのに、あの破壊力。そこもまた良い所ですが。
あと、相変わらず大木さんはいっちゃんのことを嫌いという方向で、いっちゃんの話題になると「その話題は暗くなるのでやめてもらっていいですか…」と静かに話していてウケました。負けるな、いっちゃん!
感動あり、笑いあり、ちょっと涙あり、とても心に深く入っていった素敵な時間でした。

会場の壁には、大木さんがアフリカで撮影した写真が沢山飾ってあって素敵でした。帰りには、大木さんが撮影した写真を使ったポストカードのプレゼントもあって、粋なサプライズで嬉しかったです。種類も色々あったみたいですが、私のポストカードには、一瞬「いっちゃん!?」と見間違えたマサイ族の方々が写っていました。

他にも壁には歴代館長たちが選んだ映画のポスターなども飾ってありました。「未知との遭遇」「ユー・ガット・メール」「時計じかけのオレンジ」などなど私も好きな映画を薦めている人もいて、逆にその人たちが気になったので、どんな人なのかチェックしちゃおうと思いました。個人的な願いとしては、サトマの薦める映画も独特だから、いつか館長やってほしいな… 
これからも気になる上映があったら、ぜひとも参加したいとても素敵なイベントでした!!!

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by pop-cult | 2012-06-19 22:08 | 主にACIDMAN(音楽・ライブ )