アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

by ohtake-j-fox

ライラの冒険 映画 vs 原作本

『ライラの冒険・黄金の羅針盤』観てきました。とにかく「違うでしょ!?そこ変えちゃ駄目でしょ!?」のオンパレードでした。原作を読んでなければ、きっともう少し楽しめたと思うけど。原作を読んで私が気に入っていたシーンは結構違うものになっていたのでびっくりでした。思い入れが強すぎたのかな…と思いつつ、「私だったらこの台詞はこうするね(まるでプロデューサー)」と頭の中でオタクらしさを発揮させたりしてました。良かったところもいくつかあったけど、映画だけを観て判断してほしくないな〜と感じてしまいました。


まず原作は怖いから面白いのに、映画は全然怖くない。どのシーンもなんとなくあっさり味。残念だなーっと思ったところの一つは、熊を騙すシーン。

ライラの巧みな嘘で騙せないはずの熊を騙してイオレクと1対1で戦わせるように仕向けるところが原作では最高に面白いんです。イオレクに変わって、イオファー(映画ではラグナーという名前になっていた)がよろい熊の王になってからはイオファーが人間のようになりたいと望んだことで、熊の本能が薄れ、周りの熊たちも影響され混乱しているんです。人間にもなりきれない、熊でもない中途半端な存在となったよろい熊たちは、ほんの小さな女の子のいいなりとなってしまうところなんて、もうライラ最高、ライラ・シルバータン(雄弁)と言いたくなります。原作の流れは映画と違って、まずライラがゴブラーにさらわれた子供を助けて、その後に熊どうしの戦いのシーンがくるので、もっと戦いのシーンが大きな意味を持っているのに、なんだか映画ではサラッと終りすぎています。

それからなんといっても一番驚いたのは、原作での一番最後の重要なシーンをごっそり抜かしている所です。これは原作読んだ人は全員衝撃を受けたと思います。

映画は子供が観るから恐ろしいシーンは入れないでおこうとしたんだと思うけど、このラストをなくしたらもう別の話と言ってもいいくらい、大事な大どんでん返しだというのに…。私はあのどんでん返しがあったから「ライラ、面白すぎる」って思えたんです。映画では、アスリエル卿はただの勇敢な冒険家で終っていいのか!?私はラストの狂ったアスリエル卿が観たかったです。とは言っても確かにあのシーンを原作のまんま映像化したらきっと「後味が悪すぎる」って言われてしまう気もするんだけどね…。あと!あのテレビのCMでアスリエル卿がオーロラに向かって歩いていくシーン一体どこにいったの?なぜないのか?ちょっとした詐欺CMってたまにありますよね…。

逆に良かったところ。映画でのラストは、気球乗りのリー・スコーズビーと魔女のセラフィナ・ペカーラ(ふたりとも名前も最高)が二人で話すシーンで終ります。これは原作と流れは一緒で、ライラがゴブラーから子供達を助けた後に出てくるシーンで、会話自体はだいぶ端折られてはいるけれど、なかなか素敵なシーンだったと思いました。
映画で気に入ったのはスコーズビー役と魔女役の人選!二人とも登場の仕方が映画は微妙だったけど、キャラクターは原作にとても忠実に感じました。
そう言えば、この二人だけじゃなく登場人物はほとんどの人が違和感なく観れました。アスリエル卿、コールター婦人はどちらもハマり役だったし、ライラ役もすごーく可愛いし、気が強くて嘘が得意な人格に見事になりきっていてちょっと感動。一番最初のジプシャンの子供達と泥だんご戦争しているシーンが特によかったです。

ジプシャンたちの衣装も素敵でした。ゴブラーたちを一致団結してやっつけると話し合うシーンも力強くてかっこよかった。一人だけ、私としてはファーダー・コーラムだけは原作を読んでいると、もっと老人の方が良かったように思いました。スターウォーズのヨーダ的なキャラクターを浮かべてたので。。

もう一つ映画で気に入ったのは、コールター婦人がライラにショルダーバッグをはずせというシーン。原作での無気味な緊張感が忠実に表現されていました。ニコール・キッドマン怖すぎ。あの猿も気持ち悪すぎ。


そんなわけで、とりあえず続きの『神秘の短剣』をこれから読もうと思います。
映画を観終ってからずーっと気になっている「続きを映画化するならどこから始める気なのか」という疑問も解けるかもしれないし。(疑問がでかくなりそうな予感がしてるけど…)ディープなファンタジーが好きな人は、映画がイマイチでも原作はきっと楽しめるのでぜひ!!!

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by pop-cult | 2008-03-10 15:49 | ファンタジー映画