アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

by ohtake-j-fox

カテゴリ:ファンタジー映画( 29 )

白雪姫をモチーフにした映画が立て続けに2本公開されていたので、2本見比べた感想かいちゃいます!まずは公開を楽しみにしていた方のターセムから!

『白雪姫と鏡の王女』
監督が「ザ・セル」「落下の王国」「インモータルズ」のターセム・シン。衣装が北京オリンピックの衣装や映画「ドラキュラ」でアカデミー賞を受賞した石岡瑛子さん。この二人の組み合わせだけでかなり楽しみにして、映画館で観ました。ちなみに女王役はジュリア・ロバーツ、白雪姫役はリリー・コリンズ、王子役はアーミー・ハマーです。

実際の白雪姫のストーリーを少々脚色しながら、コメディタッチに、とにかくカラフルな衣装と映像で撮った明るいファンタジーでした。石岡瑛子さんの衣装はやっぱりすごかった!色使いも形も大胆で、でもケバケバしく感じさせない絶妙さ!その衣装の良さを壊さない綺麗な映像で、映画館で観られて良かったです。

写真を見た時に「眉毛太!?」って思ったリリー・コリンズも映像で観るととってもかわいくて、そこもこの映画の魅力の1つでした。
あとは王子役のアーミー・ハマーが笑わせ係を頑張っていました。映画全体では思ったより笑いのセンスが自分とは合わないかも〜と感じる箇所がちょこちょこありましたが、王子のシーンはかなり笑えました。

実は引っかかってしまったのは、ジュリア・ロバーツが演じた女王役。もともと好きな女優さんなのに、なんかこの役は合ってない気がして… どうせやるならもーーーっとクサい演技でうんと意地悪になってほしかった…!かわいいけど、ぬるいよ!!怖くないし!!コメディにしては面白みに欠けるのが残念でした。

そんなわけで、「インモータルズ」よりは良かったけど、「ザ・セル」「落下の王国」は越えないターセム監督でした…。でも毎回違う雰囲気の映画を撮ってる彼はすごい!次回作も楽しみに待ちます。

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『スノーホワイト』
何となくテレビCMを観たときに、トワイライトとか赤ずきん的なオーラを勝手に感じて全然期待しないでいたのですが、飛行機で暇になって観てみたら案外良くて、もう一度DVDで見返しました。結構…、いや、かなり好きでした。

「アリス・イン・ワンダーランド」の製作スタッフに、主演は、女王がシャーリーズ・セロン、白雪姫がクリステン・スチュワート、王子というか、猟師役にクリス・ヘムズワース。

こっちの白雪姫は、私が知っている白雪姫をかなりドロドロさせた感じで、女王のバックグラウンドまで描かれているあたりが面白かったです。ファンタジーというよりちょっとホラーです。かなり流血します。

とにかく主演のシャーリーズ・セロンの存在感がすごいです。この映画をみて、彼女が好きになりました。美しくて冷酷な女王…ハマり役!!!チープな映画になりそうな所を彼女の演技力が深みを与えてくれています!彼女の衣装もすごく素敵で…色も暗めで渋いドレスが中心ですが、それがまた豪華に見えてしまうのは何だろう。「白雪姫と〜」のかわいくてポップな衣装もいいけど、こっちのゴシックファンタジーな感じもたまりません。そんな衣装も含めてカリスマ性がある悪役でした。

あと、特に好きじゃなかった「トワイライト」のクリステン・スチュワートも独特な存在感が素敵でした。すごく綺麗と言うより個性的な雰囲気ですが、質感が神々しく見せてくれます(そういう役だからかも知れないけど)

美術も凝っていて、怖い森の中の映像とか、もののけ姫みたいなシーンもツボでした。「赤ずきん」よりも明らかにお金かけています。

最後は案外サラッと終わった印象だったけど、ホラーな雰囲気と映像がたまらない1本でした。おすすめです。

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期待していた映画より、期待していなかった映画の方が実際に観たら好きだったり…。それも映画の面白い所!
繰り返し映画化される童話といえば、来年の3月に公開の「オズ」も先日映画館で予告が流れて面白そうでした!期待しすぎないようにしたいけど、大好きなオズだからついつい来年が待ち遠しいです。
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by pop-cult | 2012-11-12 21:19 | ファンタジー映画
ティム・バートン×ジョニー・ディップの最新作『ダーク・シャドウ』観てきました。前作の『アリス〜』を劇場で観て以来、「もうティム・バートンの映画はDVDでいいや〜」なんて思いながら、今回もばっちり劇場で鑑賞。本命だった『ザ・マペッツ』が六本木まで行かないと観れないから、近所で観られる『ダーク・シャドウ』にしようと、気軽な気持ちで何も期待せずに観たら面白かったです。

『裕福で遊び人だったバーナバス(ジョニー)は、屋敷の使用人だったアンジェリーク(エヴァ・グリーン)と関係を持つ。しかし別の女性と結婚し、彼女をあっさりと捨ててしまう。実は魔女だったアンジェリークは、バーナバスを愛しすぎて怒り狂い、彼の婚約者を殺してしまう。不幸のどん底に落とされたバーナバスも自殺を図って崖から飛び降りるがなんと無傷。アンジェリークの呪いによってヴァンパイアに変えられてしまい、不死身となってしまったのだ。アンジェリークの行過ぎた復讐により、その後彼は約200年間土の中に埋められるのだが、あるきっかけで復活を遂げる。そこからまたアンジェリークとバーナバスの戦いがはじまるのだった…』

今回良かったのは、ザ・悪女!といった雰囲気のアンジェリーク。『ライラの冒険』でも魔女の役で、賢くて、でも色気のある独特な雰囲気で存在感があったエヴァ・グリーンが、金髪に赤い口紅で登場。エリカ様に見えるときが時々あるくらい、すごく意地悪そうな表情なので、同じ人に思えなかったけど、好きでした。映画の中の悪役に惹かれることって、私はあまりないのですが(世の中的に人気の悪役、例えば『ダークナイト』のジョーカーとか、初期のハリポタのスネイプとか、みんながもり上がるほど好きではなかったのですが…)今回は、世の中がどんな評価をしているか知らないけど、一番好きな登場人物でした!

今回のジョニーは今まで散々アクの強い役をやっていたから、ソレと比べてしまうとパンチに欠けていたかもしれないですが、ちょっとした動きに笑ってしまうことも…。200年分ずれているから話し方とか変で、そのことを突っ込まれて可哀想な所も面白かったです。

一瞬「このコが主人公かな?」というような、いかにもティム・バートンが好きそうな、低血圧顔の少女(ベラ・ヒースコートという私は初めて見た女優さん)が出てきますが、案外後半の出番は少なくて、すこし残念でした。とてもいい味出ていました。

意外と出番が多いのは、私が苦手なクロエ・モレッツ。『キック・アス』のヒット・ガールや、『ヒューゴの不思議な発明』のあの子です。今回はジョニーに「娼婦」と勘違いされるような役で、ヒューゴの時より合っていて良かったですが、なにかが引っかかる…静止画でみていると気にならないので、きっと演技が私の好みじゃないのかも…ごめんなさい。

それでも、今回は登場人物たちが面白くて、そこがこの映画の魅力だったのではないかと思いました。なんとなく『アダムス・ファミリー』を思い出して、また観たくなりました。

『チャーリーとチョコレート工場』『ビッグ・フィッシュ』には勝てなかったですが、『アリス〜』よりは面白かったです。私はこっちの方が好きです。バートン映画では『ビートル・ジュース』が一番好きな人にはいいかも、雰囲気が一番似てます。正直、私は『ビートル・ジュース』の方が好きですが…。
なんと言っても魔女とヴァンパイアという私が好きなモチーフだし!ジョニーとエヴァ・グリーンの激しい絡みが笑えます。頭使わずに楽しみたい方はぜひ!
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by pop-cult | 2012-05-24 12:42 | ファンタジー映画
ファンタジー映画がここまでアカデミー賞にノミネートされるって、ロード・オブ・ザ・リング以来?ってことで、すごく気になっていました。私のまわりもすでに観ている人が多くて、「絶対3Dで観た方がいい」と言われていたので、3D字幕で観てきました!

『駅の中に1人で住んでいるヒューゴは、毎日駅の時計の針をまわす仕事をしている。仕事の合間には駅の中にあるおもちゃ屋さんに盗みを繰り返していた。盗みの目的は、死んだお父さんが遺していった壊れたからくり人形を直すための部品集めで、そのためにおもちゃを盗んでは解体してネジなどをからくり人形の修理に使っていたのだ。ある日いつものようにおもちゃ屋さんに盗みに入るとおもちゃ屋のおじいさんに捕まってしまう。おじいさんはヒューゴが持っていたからくり人形の解体図などが書かれたノートを見つけると、なぜか激怒してノートを燃やしてしまうというのだった。』

はじまってすぐに「これは3Dで観て良かった…」としみじみ思ってしまう映像満載でスタートします。ハリポタやアリスはなぜか観終わってから「綺麗だったけど、3Dじゃなくてもよかったかもな…」と思ってしまったのですが、「ヒューゴ…」は3Dをすごく意識して撮っているのが一目瞭然!私としてはこの映画の楽しみの60パーセントは映像と美術だと思うので、絶対3Dがおすすめです。

駅の中の雰囲気、衣装もいいし、音楽もかわいいです。ヒューゴが住んでいる駅の中は、迷路みたいでわくわくします。小さいときに、公園のアスレチックで遊んだ後は、そこを自分の秘密基地と仮定して、どこにベッドを置いて、どこに何を閉まって…とかしょっちゅう考えて遊んでいたのですが、その時の気持ちを思い出しました。

あとは好きだったシーンは、ヒューゴが悪夢をみるシーンも不気味で面白かったです。からくり人形も不気味に描かれているわけではないけど、人の形のロボットってそれだけで異様だから、ちょっと登場するだけで映画に深みが出てくる気がしました。
他には、おもちゃ屋さんのおじいさんの過去の回想シーンはもう全体的にツボです。書割りが出てくるともうそれだけでときめいてしまいます。ある映画好きの方が「映画愛に溢れている映画」って言ってたけど、観たらまさにその通りでした。映画が好きな人でこの映画を嫌いな人はいないんじゃないかと思います。なんだかんだでドストレートな映画愛の映画だと思います。
温かさが溢れるシーンではおもわず涙が出てしまうことも2度ほどありました(私はすぐ泣くタイプ)

しかし、ここまでほめておきながら、実はどっぷりと浸かれたかというと本音はそうでもありませんでした。美術も話もヒューゴくんの雰囲気も、すごく好きなのですが、なぜか集中力が途切れるときがあったり… 今思い当たるのは、私としては配役があまりしっくりきていなかったからなのかもしれません。まずおもちゃ屋のおじいさんのベン・キングスレーはなぜかあまり好きになれません。あの役がクリストファー・プラマーだったら良かったのに、もしくはジョン・ハートだったら最高だったのに…。それにおじいさんの娘(血がつながっていない)役は、『キックアス』のイメージが強すぎるクロエ・グレース・モレッツ。かわいいのは分かるんだけど、なぜかずっと違和感が消えず…演技が苦手なのだろうか、なんとなくダメでした。逆にヒューゴ君の暗いけど芯がある雰囲気も好きだったし、クリストファー・リーも意外と普通な役で嬉しかったです。
あとは、超辛口ですが、なんとなーく演出が「これやっとけばOKじゃない?」という、こなれた印象が残る箇所がすこしありました。でもそれってそう受け取る私がひねくれているだけなのかも…うーん。

一緒に観ていたN君は「いやー!面白かったね!あれはやっぱりジョニー・デップだったんだね!?」と明るく言っていましたが、ジョニーもどこに出ていたか分からなかったし、「面白かったー!」とすっきり言い切れなかった私はもやもやしていました。N君には「それ、途中で寝てたからじゃない?」と突っ込まれました。そうかも…ほんの一瞬コクっとしてしまいました、悔しいです!もう1回DVDで観たら印象変わるかもな。

この映画、映画館で見る価値はあります!気になっている方はぜひ劇場で、3Dでぜひ!!
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by pop-cult | 2012-03-06 00:18 | ファンタジー映画
2011年のハリウッド映画「赤ずきん」を観ました。先に言っちゃうとそんなに面白くなかったのですが、グリム童話が元の映画はチェックせずにはいられなくて… 予告を見たときに感じた「これは違うかな…」がまさに的中してしまったパターンです。

ストーリーは、あの有名な童話の赤ずきんとは違って、「森の中にひっそり存在するその村では、満月になると狼が人を襲いにくるという伝説がある」ということ。「マンマ・ミーア!」のアマンダ・セイフリッドが演じる美しい少女ヴァレリー。彼女の姉が、狼に殺されてしまったことから、村はパニックに陥る。狼を捕まえてもらおうという村人たちは、一部の村人の反感を買いつつ村に呼んだのは、その道に精通しているというソロモン神父(ゲイリー・オールドマン) 彼は村に着くなり「人を殺したのは狼ではなく、狼人間の仕業であり、狼人間はこの村人のだれかだ!」と宣言。村人の狼人間探しが始まるのでした。

「村の言い伝え」だとか、「狼人」とかって、私がわくわくしてしまうタイプの映画なのですが、この映画は始まってすぐに、主人公ヴァレリーとメンズ2人の三角関係の話が出てきます。ヴァレリーが昔から好きな黒髪ワイルド系メンズ、彼にはお金はないけど二人は両想い。で、もう1人は、ヴァレリーの母親がオススメの、お金があって品がある金髪のメンズ、彼はヴァレリーのことが好き。
…でた、この少女マンガ的な流れ。二人のイケメンから言い寄られる系女子!!!なんだかトワイライトっぽい雰囲気だな〜なんて思っていたら監督同じ人だったという、どおりで…。
もう童話ホラー映画にそんな少女漫画的演出いらないよ…せめて本当のイケメンを連れてこい、と思いました(金髪はまだしも、黒髪なんて全然かっこよくないので更にイライラ)

でも、最後の切り札、ゲイリー・オールドマンが出てきたら楽しくなるでしょう!と期待を込めていましたが、違和感しかないような役柄でがっかりしてしまいました。人狼殺しに一生懸命になるあまりに、ちょっとおかしな人になってしまっているソロモン神父。なんだか中途半端で残念な人物でした。善でも悪でもどっちでもいいから、もっとカリスマ性爆発したような人物だったら良かったのに…。

ちょっと飽きそうになりながらも見続けていたら、話は途中から三角関係+人狼(犯人)探しになってきて、ほとんど「一体犯人はだれ!?」というようなそれだけの展開に…。映画というよりテレビドラマっぽい流れでした。もう少し、誰も知らなかった村の歴史が判明したりとか、神父が活躍したりとか、本当は人狼じゃなかったとか、赤いずきんに大きな意味があったとか、そんな映画が深くなっていく要素が欲しかったです。

最後はまずまず意外な人物が狼人間であることが分かって「なるほどなー」と一応なります。最初からたいして面白くない分、最後のオチに対する期待も低かったので、単純に「アイツが犯人だったのかー」と思えました。

この映画で一番良かったシーンは犯人が見つかった後。その人狼を殺して、村の人たちに本当の人狼が誰だったかを知られないようにと、お腹を切って中に石をたくさん詰めてお腹を縫い直し、犯人を湖に沈める所。童話の「赤ずきん」の有名なメピソードがこういう風に登場するとは、面白い!こういうシーンをもっとグロく面白く撮ってくれよ、監督さん!黒髪メンズとヴァレリーのいちゃつきを金髪メンズが目撃、そして嫉妬、とか全部カットしていいから!!

ヴァレリー役の人がほんとうにかわいくて絵になっていたのは良かったのですが、美術もあまりお金がかかってない感じがするし、衣装も今ひとつ物足りなかったです。ヴァレリーの母、祖母、父、全員若すぎて違和感あるから配役ミスってるし、ゲイリー・オールドマンの無駄使いも気になりました。童話モチーフの映画は好きだけど、この監督とは相性悪いみたいです。

ホラー&ファンタジー&ゲイリー・オールドマンと言えばやっぱり「ドラキュラ」です。最近亡くなった石岡瑛子さんの衣装も最高だし、追悼の意を込めて、このモヤモヤを晴らすべくもう一回観直そうかと思いました。
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by pop-cult | 2012-02-06 23:14 | ファンタジー映画
アダム・サンドラーを初めて意識したのは、人から薦められて観てみた「ビッグ・ダディ」で、これが想像以上に面白くて、それ以来気になる存在となりました。「ベッドタイムストーリー」はコメディファンタジーで本当に子供向けなんだろうと、公開当時はあまり興味がありませんでした。でもアダム・サンドラーが主演なら面白いかもしれないと、最近になってDVDで観てみたらこれが最高に面白くて、その日のうちに2回観てしまうほどお気に入りになりました。

『シングルマザーの姉から子供2人を預かり、5日間面倒を見ることになったスキーター(アダム・サンドラー)。寝る前に「お話をして」と子供達にせがまれて絵本を読もうとしたけれど、弟と正反対のまじめで面白みに欠ける姉の家には、子供が面白がるような絵本は1冊もない。そこでスキーターは自分を主人公にしたお話を思いつきで話して聞かせることに。子供達はそのお話に夢中になって、自分たちも一緒になってお話を作り始める。そうして楽しい夜を過ごした次の日、そのお話がすべて現実となったのだ。』

オープニングのポップアップ絵本のアニメーションで始まって、最初からそのかわいさに持っていかれました。スキーターの父親役のジョナサン・プライスが登場して、始まって3分以内にテンションが上がりまくりでした。
そしてアダム・サンドラーはまたしても「子供がそのまま大人になったような独身男性」というはまり役。対照的なお姉さんは小学校の校長先生をしていて、子供のしつけもちょっと厳しくて、見るからにまずそうな草のケーキなんてものを作っていて「オーガニックライフ推進派」をやり過ぎてる女性に対する批判もこもっていて、視点が面白くて笑いました。その同僚の女性も車はプリウスで、その人をみて「プリウスオーラが出てるね、君」と、彼女のことをバカにしちゃうスキーター、センスあり過ぎです。
他にもスキーターが働くホテルの従業員も変人ばかり。仲良しのウェイターは、スキーターにフライドポテトを顔に投げられておでこにケチャップべっちゃりでも全然平気で、社長にもタメ口の強者です。ばい菌恐怖症で人に触れられない社長(ハリポタのバーノンおじさん役の人)もいい味でてるし、ごますり男でスキーターのライバル(ガイ・ピアーズ!?)も気持ち悪さのレベルが高くて気に入りました。ちょっと「メメント」の頃のかっこよさを思い出すと切ないくらい気持ち悪かったです…ガイ・ピアーズ。
アダム・サンドラーの面白さには期待していましたが、脇役もみんな面白いから驚いてしまいました。

とにかく笑いっぱなしの映画ですが、それでいてほのぼのしていてロマンチックでもあるんです。
現実離れした大人が何人も登場するわりに、子供達2人はとても子供らしい子供で、セリフがいちいちかわいかったです。普段オーガニック食品ばかり食べている子供達に、スキーターがハンバーガーを買ってあげて「おいしい?」と聞くと、満面の笑みで「人生変わりそう」って答えるシーンは一番のお気に入りです。はちゃめちゃな設定の中で、子供のリアルなセリフやリアクションが癒し効果になっていました。

ポップアップの絵本アニメに始まって、所々かわいい美術も登場するし、映像も良かったです。チューインガムの雨が降ってくるシーンも綺麗でした。
それにスキーターが自分が働くホテルの屋上に勝手にべッドを持ち込んで、そこでマシュマロ焼きをしながらお話をするシーンなんて、素敵すぎて「こんなとこ行ってみたいー!!」と心の中で叫びました。
ストーリーも、子供向けのわりにしっかりしていて良い話です。ちょっとしたラブもあります。少し涙を誘うシーンもあるけど、基本はコメディだから狙ってない感じが良かったです。

子供向けの映画だと思っていたけど、子供が好きな大人にお勧めの映画です。久々に私の中で大ヒットで、これは繰り返し観たいからDVD買っちゃおうと思います。
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by pop-cult | 2011-09-28 22:23 | ファンタジー映画
大好きなハリー・ポッターがついに終わる…今までが面白すぎたから、最後は期待しちゃうし、そうなると案外がっかりすることもあるかもしれないし…。
と、好きすぎて謎の深読みをしながら、原作も、映画の「死の秘宝1」のラストの部分まで読ん、で続きはなんとか我慢して最後の映画を観に行きました。
とにかく、ローリングさんは天才です。半分想像どおりで、半分驚きのラストに、納得いく人行かない人、感動する人冷める人、いろんな人がいそうだけど、私はここまで長い間、鮮度を落とすことなく、それどころかどんどん盛り上げていき、すべてを愛で包み込むような展開(!?)に脱帽でした。やっぱり大好きだ、ハリーポッター!!

核心には触れず、ネタばれしないように感想を書いてみます。本当は言いたくてウズウズしてるけど!!

『ヴォルデモートを倒すため、彼の魂を7つに切断した「分霊箱」を破壊する旅を続けているハリー、ロン、ハーマイオニー。残りの分霊箱の1つがグリンゴッツ(銀行)にあると知り、小鬼とある取引をし、グリンゴッツに乗り込むという自殺行為に出たハリーたち。同時に『死の秘宝』伝説の1つである、誰にも負けない世界最強の杖“ニワコトの杖”をヴォルデモートが手に入れてしまう。“ニワコトの杖”が敵の手に渡ってしまったことで、勝ち目はなくなったかと落胆しかけたハリーたちだが、思いがけず、残りの分霊箱の在処がホグワーツにあることを知って、あきらめるのはまだ早い!と、3人でホグワーツに戻るのだった。』

「死の秘宝1」を観たときは、一体こんなに問題山積みで、あと映画1本分でおわるのか!?と思っていました。確かにものすごい駆け足で話が展開していきます。でも、どんどんハリー達の勝利が近づいていると同時に、ヴォルデモートの怒りもどんどん強くなって、前作以上に息つく間もない展開で駆け足でも気になりませんでした。
4の「炎のゴブレット」の終わりにヴォルデモートが復活してから、ハリー・ポッターは子供向けの楽しい魔法学校の話ではなく、魔法界の戦争が始まって笑いも織り交ぜつつも、かなりシリアスな映画になっていきました。そのため、6、7作では、新しい登場人物も増えて、今まで活躍していた登場人物や、ホグワーツやホグズミート、グリンゴッツ、禁じられた森など、初期によく登場していた場所の存在感が薄くなっていました。そんな中、今作では1〜3作の頃を思い出すような登場人物と場所が次々に現れて、その度に興奮して、もうローリングさん、さすがだよと思ってしまいました。1からのがっちりハリポタファンを裏切らない展開と、とにかくローリングさんの中で完璧に存在する魔法界(想像力が優れているという領域を越えたような超想像力で作り上げた世界!)に対する熱い想いに感動しました。

たまにシーズン1が面白くてハマった海外ドラマが、シーズンの2から「ん?」というところが増えていき、シーズン3あたりには「辻褄合ってないんですけど」と突っ込む元気すらなくなるような残念な展開になっていくことがあるけど、ハリー・ポッターにそんな心配は無用!!1〜7をすべてまとめてハリー・ポッターです。もし、好きな映画はどれ?と聞かれたら、私は5の「不死鳥の騎士團」と3の「アズカバンの囚人」が好きだし、映画の完成度は監督によって違うとは思うけど、全作品面白いです。
今、楽しみにとっておいた原作本の残りを読んでいて、面白すぎて胸がいっぱいになります。映画が面白かった人は、ぜったい原作をよむべき。もっと深くハリポタの世界が理解出来て、どんどんハマっていきます。ついに終わってしまって、すぐに頭に浮かんだのは、もう一度1から観よう、読もう、です。


そうそう、ここまで大絶賛しましたが、正直言って、ある部分が難しくて70%くらいしか理解出来ていない箇所もありました、実は。観た人、みんな理解出来たのだろうか…。もう1回映画館に観に行く予定なので、あのスピリチャルな難解シーンに挑んでこようと思います。
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by pop-cult | 2011-07-25 10:34 | ファンタジー映画
「クラバート 闇の魔法学校」というドイツのファンタジー映画を観ました。日本では劇場未公開でDVDを見つけて「マイナーなファンタジー映画ってピンキリなのよね…」なんて思いながら、ファンタジー好きとしてはつい賭けにでたくなるんです。今回のように、つまらなそうな雰囲気に見えて面白い映画に出会えるときがあるから!

『物乞いをしながら生きていた少年クラバートは、どこからともなく自分に語りかけてくる声によって導かれ、ある水車小屋にたどり着く。そこには不気味な雰囲気の大男が待っていた。声の主はその男で、クラバートはそこに暮らす11人の少年達と一緒に住み込みで暮らすことになる。ところがある新月の真夜中に馬車がやってくる。その馬車に積まれていたのは沢山の人骨だった。』

魔法学校=ハリポタのホグワーツなので、もっと面白要素がある話かと思っていたら学校はもう崩れかけの小屋だし、最初のうちは住み込みの仕事でこき使われる不幸な少年…というか男たちの話なので「ファンタジーじゃないし、そもそも魔法学校はどこ…?」なんて思いながら見ていました、突っ込みながらも先が見えない展開と、笑いなしの暗い空気と、リアルな美術に引込まれていきました。

そして人骨がどんどん小屋に運び込まれ、だんだんと物語が不気味な方向に向かってきて、ついに謎が解けました。小屋の主の大男から少年達はみな、黒魔術を習うことになるのです。それで闇の魔法学校だったのかと。そこでは少年達は大男のことを恐れながらも逃げることは出来ず、ある1人の死をきっかけにクラバートは大男の秘密を知るのです。

原作が童話らしいので、ちょっとグリム童話とかにつながるものを感じました。クラバートがお母さんの形見で持っていた十字架を大男が捨てさせたり、復活祭の日になると大男が少年達に「無惨な死を遂げた人々の土地に行き、明け方に戻ってこい(?)」という謎の暗号のような指令を出したり、なんだかカルト集団というか変な宗教的なその感じが面白くて、そこにちょっとずつ童話要素が混ざってくるという不思議な映画です。すごいクオリティ高いクリーチャーとか出てこないので地味目な「ランズ・ラビリンス」といったところでしょうか。
あと私のツボだったのは死神の存在です。この映画にも出てくるのですが、死神の存在って「絶対いない」とは言い切れない気がして。死神を恐れるから、人はどこかで犯罪を犯しては行けないとか、真っ当に生きなきゃいけないって思ってる気がするんです。…少なくとも私は犯罪までいかなくとも、考えがずるい、汚い方向にいきそうになったときには「これじゃいけない、死神がきて地獄に連れて行かれてしまう」とか頭をよぎるときがあって…。どこか人間への戒めの概念…?っていう気がして、上手く言えないけど、そう考えると怖いけどすごく面白いんです。

出演者も結構メジャーな人が出ていたせいか、ドイツでは結構ヒットしたらしいです。主人公のクラバート役は「愛を読むひと」のダフィット・クロス。どんな役でも染まれてしまえるような雰囲気があって、かっこいい俳優さんではないけどいい味が出ていました。
準主役には「グッバイ レーニン!」「イングロリアスバスターズ」など、ドイツにはこの人しかいないのかい?ってくらいよく出ている印象があるダニエル・ブリュール。とくに好きではないけど、落ち着いた演技で安心感がありました。

明るい気持ちというか、現実逃避がしたい気持ちで選んだのですが、意外と暗いし怖い話で楽しい気分になる映画ではなかったですが、飽きることなく楽しみました。黒魔術とか死神が好きな人(どんな人だ?)はテンションあがると思うのでおすすめです。
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by pop-cult | 2011-04-15 23:58 | ファンタジー映画
「ハリー・ポッターと死の秘宝 part 1」観てきました。前作「謎のプリンス」でスネイプが校長ダンブルドアを殺した直後だし、すごく暗い展開を想像していましたが、本当に怖くて怖くて… 想像以上に気が抜けない1本でした。

あらすじ… 誰もが名前を口にすることをも恐れる闇の魔法使い“ヴォルデモート”が唯一恐れた人物、ダンブルドア。その彼が殺された今、魔法界は破滅寸前、マグル(非魔法族)にも危険が迫っていた。ハリーは7年生には進級せず、ダンブルドアが遺した仕事「ヴォルデモートを滅ぼす唯一の方法である分霊箱の破壊」を遂行するために旅に出る。この命がけの任務は、親友のロンとハーマイオニー以外には知らせてはならないというのがダンブルドアとの約束だったが、先が見えない困難な旅に仲間割れが起きてしまう。
魔法省はヴォルデモート達に乗っ取られ、新しい魔法大臣が殺され、マグル生まれの魔法使いも殺されるなど、魔法界は戦争のような状態に。ヴォルデモートは、「自分を滅ぼす選ばれし者=ハリー」という予言を打ち破るため、なんとしてでも自分の手でハリーを殺そうと、あらゆる手を使いハリー達を襲ってくる。


始まって30秒ですでに目頭が熱くなっていました。最初の頃の“おもしろ魔法学校のおはなし”というあの雰囲気は、もはやゼロ。徐々に徐々にヴォルデモートという存在が大きくなってきて、7本目ではついには“戦争映画”です。
1本目(1冊目)でハマった人は、ここまで暗くて厳しい展開に付いていっているのか心配になります。方向性がかなり違うので脱落者も多そうですが、5の『不死鳥の騎士團』で初めて本気で面白いと思った私にとっては、怖いんだけど面白すぎるので、もう一度映画館で観たいくらいです。監督も、5で初めてハリポタシリーズの監督を務めたデヴィッド・イェーツが引き続き担当しているのでさらに面白いわけです。

どこかで原作者のローリングさんは「指輪物語」にも影響を受けたという話を読みましたが、今回はとくにそれを感じました。ヴォルデモートが自分の魂を分けたという文霊箱の闇の力が、ハリー達に悪影響を与えて荒んだ気持ちにさせるあたりは、もう「サウロンの指輪」そのものではないかと思いました。
指輪物語もハリー・ポッターも、魔法とか非現実的な世界の話でありながら、普遍的で深いテーマを持ってる作品だと改めて感じました。簡単に言ってしまうと反戦ではないかと…。
指輪物語には様々な種族が登場することもあって、差別とか文化の違いとか、反戦ってテーマがもっと分かりやすく濃く出ているのに対して、ハリー・ポッターは魔法の楽しさとか、学校行事に、恋愛に、友達とか家族とか、身近で誰もが共感しやすい話もありつつ、風刺もあるし… 本当にちょっと鏡の中にでも入ったら、この世界とそっくりのもう1つの世界があって、そこでの出来事を覗きみているような感覚があります。だからよけいに戦争の怖さを身近に感じてしまいました。世界中の人を虜にする作品って、やっぱり違います…。

つい熱くなってしまいました…。怖い怖いと言ってますが、今回もほんのちょっとですが、ロンの双子のお兄さんフレッドとジョージのシーンが笑いを与えてくれました。大好きな登場人物です。
ルーナも相変わらず可愛いし、ルーナの家も初登場!これはレゴにしてほしいです。お父さん役があの『ヒューマン・ネイチャー』『ノッティングヒルの恋人』のリス・エヴァンス、おかしなテンションが似合い過ぎです。
新しい魔法大臣スクリムジョール役は、ビル・ナイという意外な人選!『ラブ・アクチュアリー』でぶっとんでるオヤジロッカーを演じて「このうんこCDを買ってくれ」というセリフが印象的だった彼… こんな固い役も出来てしまうとは…。
大好きなジョン・ハートも、オリバンダー役で再び登場したので嬉しかったですが、ほんと一瞬…パート2に期待です。
そしてハーマイオニー役のエマちゃん、今回も可愛すぎます。どんどん美しくなっていく彼女から目が離せません…

しかし、最後なのにまだまだ新キャラが登場するし、過去のキャラと思われていた人もどんどん出てきて付いていくのが大変です。1〜6の映画を観てない人は全く分からないし、1度観ていてるだけでも無理かもしれません。6までの原作を読み込んでから観たら、楽しめること間違い無しです。
そんな私は読むのを我慢していた「死の秘宝・上」をついに読みましたが、本当に面白い…。ちょっと辛くなるけど、あと3回くらい読みたいです。しばらく私の口からは「ハリポタ」という単語が止まらなそうですが、ご了承ください…。
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by pop-cult | 2010-11-28 22:54 | ファンタジー映画
この映画は最初から「話には期待しないで、美術に期待しよう」と思って観てきましたが、それでもあそこまでキャラクター達と美術が個性的で魅力的だから、ちょっとは期待してしまって… 賛否両論らしいですが、私は観終わって「話ってこんなに面白くなくて大丈夫なんだっけ?」と思ってしまいました…。

ティム・バートン版アリスは「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」を混ぜた“その後”の話です。ワンダーランドのみんなは「赤の女王に支配されたこの世界を救うアリス」を待っているのです。19歳のアリスは、いつもワンダーランドの悪夢に悩まされ寝不足。周りからはちょっと変人扱い。そしてまたウサギを追いかけて穴に落ちて、ワンダーランドに着くも、かたくなに夢だと思い込むアリス。途中から「そろそろ現実だと認めてもいいんじゃない?」と心の中で突っ込みました。

私は「オズの魔法使い」も「オズ」(80年代のディズニー映画。「オズの魔法使い」のその後の話)も大好きなのですが、アリスもオズも「“その後”の話という設定の映画だけど全然違った方向性の映画」という点では、共通しているところです。ドロシーも変人扱いされていたし、「ドロシーが帰ってからノウム王の支配下となったオズの国を救うために、再びドロシーが帰ってくる」そこも一緒。大筋は同じなのに「アリス〜」がここまで面白くないと思わせる原因は何なのか、私は勝手に考えました。

とにかくクライマックスシーンが面白くないです。最後にアリスが倒さなければいけない怪物ジャバウォッキーなんて、ロード・オブ・ザ・リングのナズグルが乗ってるアイツとそっくりで、急に違う映画の雰囲気で、出て来たときにがっかりしました。オレンジの髪をしたマッドハッターに、顔のパーツがやけによった双子のディーとダム、おっさんの顔をしたバラ、頭がデカすぎる赤の女王と、散々面白い風貌に生まれ変わったキャラクターを登場させておいて、最後にアレって。どうしてあの怪物だけ面白おかしく改造しなかったのか不思議でしょうがないです。
それに戦い方も“剣”だし、なぜ急に「ハリウッド映画お決まりパターン」にしなければいかなかったのでしょうか。ジョニーがあそこまで気持ち悪い時点で、観客としては期待することが“今までと違う”という面白さに頭をシフトさせていると思うのですが(少なくとも私は)「最後は一応みんな怖がりそうな怪物にしておくか〜」みたいなゆるさが、映画好きとしては怒り心頭でした。
いっそのこと怪物だってカラフルにしちゃうとか、服を着せちゃうとか、戦い方も剣なんてやめて、体が小さくなる「Drink Me」みたいな液体を飲ませて踏みつぶすだってかまいません。怖くなくていいから、面白い驚きが欲しかったです。

最後にジョニーが変な踊りをおどるという、小さな驚きはあったけど、そんな中途半端な驚きなんて求めていないです。やるなら北野武の「座頭市」くらい派手にやってください。

音楽だって妙にハリウッド感たっぷりで、もっと面白い音楽の方が映像と合いそうなのに、せっかく他にはない世界観の映画のはずなのに急に保守的というか、ハリウッド映画というカラを破れないもどかしさをいろんな面で感じました。そのわりにハリウッドお決まりの「美男美女」はいない、登場人物全員キモイという、そこだけは型破りでした。

分析しはじめたら、ついつい熱くなってしまいましたが、この映画の楽しみ方は3D映像と美術と衣装といったところです。アリスが体のサイズが変わるたびに衣装も変化して面白いし、赤の女王や、彼女に仕えるキャラクター達の衣装も色が揃っていて、お城の雰囲気とも合わせていて素敵です。
白の女王も綺麗なのに奇人で、メイクも衣装も、お城も、綺麗で不気味という不思議なバランスが魅力的でした。あとは双子の動きがモニョモニョにていたのが好きでした。

まだ見ていない人がこのブログを読んだら「相当つまらないんだろうな」と思うと思いますが、そのくらいの気持ちで見れば十分楽しめる映画です。「オズ」っぽいとか、「LOTR」っぽいとか、「ライラの冒険」っぽいとか、いちいち考えずに見るのが楽しむコツだと思いました。

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by pop-cult | 2010-05-27 23:37 | ファンタジー映画
大好きなテリー・ギリアム監督の新作「Dr.パルナサスの鏡」観てきました。撮影の途中に主演のヒース・レジャーが急死してしまったことで、一時は制作中止と言われていましたが、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが4人1役としてヒースの役を演じ、なんとか完成させたという、かっこよく言うと奇跡のような映画です。

人が心に隠し持つ欲望の世界を見せる「イマジナリウム」という鏡。「不死」と交換に娘を悪魔に差し出す約束を交わしてしまったパルナサス博士。鏡を通り抜ける度に顔が変わる謎の青年トニー。旅芸人の一座から逃げ出したい少女ヴァレンティナ…。この映画のストーリーを説明するのは難しいですが「ギリアム監督がパルナサス博士に自身の人生を投影させたような自伝的作品」というのが一番納得のいく説明だと思いました。

彼の映画はいつも、深いメッセージとか教訓のようなものは見えてこない代わりに、彼自身のアイデンティティというのか、妄想というか、妙なプライベート感が出ている気がします。一応ファンタジー系映画が多いのに、その映画が持っている空気は「ファンタジー世界」の空気ではなくて、結局いつも「監督の脳内」の空気だと感じます。うまく言えないけど、そんなふうに感じる監督ってテリー・ギリアムしかいないです。
今回の「Dr.パルナサスの鏡」はそんな監督の脳内が今までより更にストレートに出ていると同時に、エンターテイメントとしてもしっかりみせるぞ!という意気込みのようなものも感じました。自己満足と、商業映画、その2つのギリギリの部分で遊んでいるような…。「冷静」と「情熱」のバランスがとれていて、いつものギリアムらしい空気もだしつつ、見やすさもあって最強だと思いました。大袈裟に聞こえると思うけど「こんな映画が観たかった!」って心で叫んでいました。

ヒース・レジャーは「ダークナイト」のジョーカー役や、ギリアムの「ブラザーズ・グリム」でも演技がうまい役者だとは思っていましたが、「Dr.パルナサスの鏡」を観て彼の魅力を再発見しました。ちょっとハイテンションな人物なので安っぽくなってしまいそうなところを、彼が持っている独特な色気と暗さが役に深みを与えていました。あんなに豪華な役者が集まって同じ役を演じていますが、ヒース・レジャーの存在感が圧倒的でした。やっぱりそう考えれば考えるほど、彼の急死は悔やまれます。
「鏡に入ると顔が変わる」という設定も、違和感は全くありませんでした。最初はすごい開き直り方だな〜とびっくりしていたけど、完璧に計画通りに作ればいいってものじゃなくて、気がおかしくなりそうな悲しい出来事だってチャンスに変えた強さに感動しました。

それにギリアム映画で私が特に好きなのは、凝りに凝った美術です。今回も「バロン」を初めて見たときの感動を思い出させてくれました。現在のロンドンに突然現れる今にも壊れそうな馬車。それが開くと天使やら偽クレオパトラやら口から蛇を出すおっさんやら、目玉や太陽が描かれている舞台が登場します。始まってすぐに鳥肌が立ちました。ぼろぼろの書き割り、ペラペラの鏡、そうかと思えば鏡の中の世界はほとんどCGで作られた幻想的できらびやかな世界が何パターンも登場します。きらびやかとは言っても、悪魔が見させている世界なので、急に牛の死骸が浮いた湖(?)とか不気味なシーンも登場するところがまた面白い!衣装も独特だし、リリー・コールもお人形のようなかわいさです。ビジュアル面だけをとっても完成度が高すぎです。

まだ1月だけど、私としては既に今年一番の映画ではないかと思っています。この映画の魅力を語りだすとキリがないです。妄想映画がやっぱり大好きです。それにテリー・ギリアムは唯一無二の存在です。ちょっと刹那さも残る映画ですが、気になっている人は劇場の大画面でぜひ観てほしいです。私はもう今からDVDが出るのを楽しみにしています…。

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by pop-cult | 2010-02-03 00:25 | ファンタジー映画