アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

by ohtake-j-fox

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1974年に公開された、ロバート・レッドフォード版「華麗なるギャツビー」を初めて見た時、なんだか分からないけど妙に惹かれました。今でもどこが好きなのか聞かれたらはっきりとは言えないけど、多分登場人物に惹かれたのではないかと思いました。

何が楽しいのか毎晩ばか騒ぎのセレブ達を、微妙なまなざしで眺める謎の男ギャツビー。怖いような、切ないような独特のキャラクターで、なかなか掴めなくてどんどん引込まれました。レオ様版と比べて、こちらのギャツビー氏は、まわりの人間が色んな噂をしていても本人はもの静かで堂々としていて、とても寡黙なイメージがありました。まさに内に秘めた情熱といった空気。
レオ様が、面堂周太郎やおぼっちゃまくんやブルース・ウェインのような“笑える金持ち”に見えるのに対して、レッドフォードさん演じるギャツビーはリアリティのある大金持ちに見えるのです。

そしてデイジーという人間は、不思議なくらいのハイテンションで、でも突然泣き出したり、なんだか人物像がなかなか掴めません。そこがギャツビー同様面白く感じました。
演じたミア・ファローという女優さんはもしかしたら(例えが悪いけど)キムタクのようにどんな役を演じていてもおんなじ人になっちゃうタイプの女優さんなのかな、と思います。彼女が出ている映画は何本かしか見てないので言い切れないけど、毎回不思議な存在感があります。
綺麗なんだけど、目の強さがちょっと怖い…。彼女がいるだけで、まわりの空気を変えてしまうような強さがあるのに、今にも壊れてしまいそうな精神状態を隠したあのハイテンション。レッドフォードさん演じるギャツビーと同じくらい、ミア・ファロー演じるデイジーも強烈な印象を残しました。

1974年版はとにかくこの二人にしっかりスポットが当たっている印象でした。もしかすると、この主演二人の個性が強くて観ている側にそういう印象を与えただけなのかも知れないですが…。
ストーリーテリングとなるニックも、デイジーの夫トムも配役が成功していてよかったです。

レオ様版には無いシーン(原作にもないという噂)で好きだったのが、最後にデイジーがニックに何事も無かったように「新居に遊びにきてね!!」と話しかけるシーン。あのシーンによってミア版デイジーはいよいよ悪役と言えるほどのものになったけど、このシーンでやっとデイジーのキャラクターが掴めた気がしました。
後からウィキって知って驚いたのは、脚本がコッポラだったということ。どうりで面白いわけです。

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そして、今回のバズ・ラーマン版「華麗なるギャツビー」、こちらも面白かったですー!!
「ロミオ+ジュリエット」「ムーラン・ルージュ」よりも面白いと思います。
原作や、レッドフォード版が好きな人からは賛否両論があると思いますが、私はこっちも好きでした。やはり最初は比べてしまいましたが、別物として楽しめました。
なぜかレッドフォード版の良さも再確認し、バズ・ラーマンの良さも再確認するという不思議な気持ちになりました。

まず、内容が一緒なのにも関わらず、登場人物から受ける印象が全然違うことに驚きました。
デイジーのキャラクターは、ミア・ファロー版と比べてかなり控えめな印象がありました。なんとなく現状に満足していないけれど、あきらめて落ち着いているような。ミア版デイジーは、自分が結婚していることを忘れて、ギャツビーのことを本気にさせるだけさせておいて、現実とは向き合わずに逃げる、一番タチの悪い女に見えましたが、キャリー・マリガン演じるデイジーは、ギャツビーに押されて自分も惹かれるもどこか常に後ろめたさを感じていて、冷静さがあるように思いました。
だからレオ様演じるギャツビーが、レッドフォード版と比べて1人で暴走しているようなもっと滑稽なキャラクターに見えてしまったのかもしれません。

レオ様版ギャツビーは可哀想だけど、最初からどこかうさんくさく、1人でもり上がってしまっていて、見ているこちらに不安を与えるキャラクターでした。自信満々の登場シーンは、レッドフォード版と全く違う印象だったので驚きました。でも、そんな彼の見え見えな“無理してる感”が、またキャラクターの魅力の1つでもありました。

レッドフォード版でも印象的だった、デイジーとの再会シーンは、笑いもあり一番バズ・ラーマンらしさを感じてとても好きなシーンでした。

そして期待していた衣装や美術は期待以上でした。3Dは目にくるけど、あの世界観は3Dと合っていておすすめです。パーティシーンはバズ・ラーマンならではの映像美でした。

実は私の中で一番ツボだったのはレオ様の衣装。すべてブルックスブラザーズらしいのですが、もうサスペンダーとか素敵すぎてトラディショナル最高と叫びたかったです。
それにどんなにアカデミーから嫌われていても私はやっぱりレオ様が好きだと再確認しました。ちょっと滑稽で、でも憂いをたたえたあの雰囲気は彼でないと出せないと思いました。

ニック役のトビー・マグワイアも現実引き戻し役としていいバランスでキャスティング成功という感じでした。欲を言うとデイジーの夫、トム役が、必要以上に強烈な印象を残すので、もう少し個性的すぎない人選でもよかったのではないかと思いました。

1度観ただけではちょっと足りないので、もう一回見たいくらいです、次は2D吹き替えも良いかもしれないです。でもまずは村上春樹が訳した「グレート・ギャツビー」を読んでみようと思いました。

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by pop-cult | 2013-07-11 21:21 | 外国の映画