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アクセサリー作家でちょっと映画オタクな大竹真奈実のブログです。ファンタジー、妄想系映画多め。制作しているプラバン+ビーズ刺繍のアクセサリーのことやSCHOLE活動日記も。

by ohtake-j-fox
『1932年、「不思議の国のアリス」のモデルとなったアリス・ハーグリイブスは80歳。彼女はルイス・キャロルの生誕100年祭の式典に招かれて、初めてニューヨークを訪れる。そこでの新聞記者たちは「生きた本物のアリス」の登場に大騒ぎだった。長い間、ドジソン(キャロルの本名)のことを忘れようとしてたアリスは、そんなアメリカ人の強烈な歓迎に戸惑う。なぜならその中年の男が、当時10歳だった自分に強い愛情を持っていたことを知っていたからだった。』

もっと子供向けのファンタジー映画かと思っていたら、こんなに重いテーマの映画だったとは観てみて驚きました。実際はアリスが10歳の頃、ルイス・キャロルは30歳だったらしいのですが、映画ではイアン・ホルム(ロード・オブ・ザ・リングのビルボおじさん)がやっているので、40歳から50歳くらいに見えて、とにかく彼のアリスを見つめる表情が怖いんです。この映画のタイトル「ドリームチャイルド=夢の少女」というのも、ドジソンにとってアリスが夢の少女だったということだから恐ろしい… 
しかも10歳にして、アリスは彼からの好意に気がついていて「彼は私が好きなの」と自分の姉妹や母親に言っていて、みんなの前ではわざと「私のことをじっと見てた」という理由で水をかけたり、ドジソンの吃りを笑ったりするんです。そうやってバカにしながらも、彼が作ったおとぎ話は大好きで、自分の為に書いた本をもらうと「一生の宝物にする」と言ったり。幼さ故の残酷さというか、生まれながらにして小悪魔なのか。ホラー映画に登場する子役が怖い、あの感覚にも近いものを感じました。

80歳になっても、ずっとその頃の記憶がアリスを苦しめていて、物語に登場するイカレ帽子屋や、三月ウサギたちが幻覚になって現れて、彼女にナゾナゾを出して、答えられないと「アホなばあさんだ」と暴言を吐くのです。そのシーンが、80歳になって記憶力も低下してきた老人に対する言葉にもとれるから、ちょっと辛い。それに彼女にとっての「不思議の国のアリス」は、ドジソンの愛情に混乱したり、ドジソンにしてきた自分の酷い態度を思い出して申し訳ない気持ちになったり、封印したい過去の記憶なんです。

でも強引な元新聞記者の説得で、彼女は少しずつラジオ出演や取材を受けるようになって、ドジソンの記憶と向き合います。すると、風変わりで気難しいドジソンの愛情というものが、歪んだものではなく深い優しさだったことに気がつくのです。
最初は、ルイス・キャロル=ロリータコンプレックスの元祖(?)なのかと思って、なんだか恐ろしい映画だと思って観ていましたが、アリスの心の変化がこの映画の核になっていたので、見終わったらあたたかい気持ちが残りました。すごく良かったので、一度観て、次の日にもう一度観ました。ちょっと痛いけど素敵な映画です。
ファンタジー映画のテーマは「友情」とか「忠誠心」とか「勇気」とか、もっと小さい子供にも理解しやすいものが多いけど、この映画は「記憶」とか「老い」とか「死」、それに「愛(捉え方が難しい形)」がテーマなので、重いし深いです。デリケート(?)な話すぎて当時(1985年上映)話題にならなかったのかな?なんて思いました。

ちなみに、少しだけ登場する「不思議の国のアリス」でおなじみのキャラクターたちも、やけにグロくて最高です。それもそのはずで、担当はジム・ヘンソン(セサミストリートの産みの親で、「ラビリンス/魔王の迷宮」の監督)でした。彼が作るクリーチャーが大好きなので、それが見られただけで大満足でした。テニエルの原画を参考にしながら、不気味な可愛さと、どこか笑える雰囲気が彼らしい!やっぱりジム・ヘンソンは唯一無二の存在です。VHSだから画像が悪くて、クリーチャーの細かい所までは見えないのが残念ですが、いろんな意味でちょっと怖いファンタジーに興味がある方はぜひ探してみてください。

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# by pop-cult | 2009-05-16 00:15 | 70s・80sファンタジー
「トワイライト〜初恋〜」、終わるギリギリになんか観てしまいました。純粋に感動した人には申し訳ないから、この先読まないでほしいです。

とにかく突っ込みどころ満載すぎて。映画でもドラマでも、恋愛ものって、どうも突っ込まずにはいられなくなるタイプなので、元々私には向いてないんです。でも「ヴァンパイア」は好きなんです。だからどうしても気になってしまって。そんなわけで、もうはじめから突っ込むつもりで観てきました〜。

まず良かったところは、主役のベラの雰囲気!声が低くてクールな感じなんだけど、透明感のある美人さんでした。ヴァンパイア役のエドワードも眉毛が目立っていたけど、ハリー・ポッターの時のセドリック役よりも似合っていました、影のある感じが。ベラとエドワードは並ぶと絵になるし、さすがに「いいな〜」「かわいいな〜」って気持ちで観ていました。ついつい「こんなセリフ、現実で言ってる人いたら痛すぎ」って半分くらいは思ってしまったけど…。

そして突っ込みたいところ… とにかく全体的にザックリしてました。純愛映画としてはきっと必要ないのだろうが、ついつい深読みしすぎてしまい、映画が終わってから「私たちの深読みはことごとく外れたね…」と、一緒に観たKちゃんとは悲しい反省会になりました。
例えば、お父さんが心配してベラに渡した「撃退スプレー」は本当にただのスプレーで、ヴァンパイアには全く効かない所。実は後で役に立つかと思ったらそうでもなく…。ベラのお母さんまで、敵のヴァンパイヤに襲われたかと思ったら全然無事だし。エドワードは日光を避けているから、当たるとなにか大変なことになってしまうかと思ったら、肌がキラキラ光るだけだし。ヴァンパイヤ一家も、人間と仲良くなることに反対しつつ、案外あっさりベラの存在を受け入れてるし。いいんだけど、全体的に物足りない展開…。
あと、ベラにエドワードが「ヴァンパイヤとしての力」を見せつける的なシーン。いきなりベラをおんぶして森の中を暴走って、絵的に全然ロマンチックじゃないから!!Kちゃんなんて横で吹き出してるし、つられて私も吹き出しました。それにベラが襲われそうになった時にナイスタイミングで車を飛ばして現れるエドワード。そんな古典的な演出が今でもアリだったとは…。ヴァンパイアは一睡もしないと言っておきながら、病院でガン寝しているエドワード。あれは寝たフリって解釈すればいいのでしょうか?どうも痒い所に手が届かないような…。

そもそもこの話、私の中では「ロズウェル 〜星の恋人たち〜」と激似でした。実は一時期超ハマった海外ドラマです。こっちはヴァンパイアではなく、宇宙人ですが。
あらすじは『人間のふりをして高校に通っているマックスは、同じ高校のリズに恋をする。ある日リズは強盗だか誰かに撃たれてしまい、その場にいたマックスはとっさに宇宙人パワーを使ってリズを助けてしまい、正体がばれて…』ほぼ「トワイライト」と一緒!?ロズウェルの方がドラマなので時間もかけられるから、恋愛面もサスペンス面も深くやってくれてはいたけど、シーズン2の終わりあたりから、いろんな辻褄が合わなくなってきてぐだぐだに… シーズン3はチラっとみたけど、もうまじめに観ていられず断念。あんなに好きだったのに…、でも好きだから許せないってこともありますよね。
「トライライト」もこの先まだまだ続きそうなので、ファンに飽きられないようせめて矛盾がないようにしてほしいって願っています。

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# by pop-cult | 2009-05-11 00:05 | ファンタジー映画

☆MAXIMUM SOUND STYLE☆

先日、MAXIMUM SOUND STYLEという、フェスみたいなライブイベントに行ってきました。友人Yちゃんと東京駅でラーメンとアイスを食べてから、新木場で友人Tさんと待ち合わせて、3人でSTUDIO COASTへ。出演者は、

fam
MARS EURYTHMICS
凛として時雨
FRONTIER BACKYARD
BRAHMAN
LOW IQ & THE BEAT BREAKER
ACIDMAN
BACK DROP BOMB


目当てはACIDMANだったけど、LOW IQも去年のカウントダウンで一瞬だけ見て、かなりかっこ良かった記憶があり、すごーく楽しみにしていました。あとブラフマンとバックドロップも高校の時に大好きだった(もちろん今でも聞く)のでこのメンツは今までで一番テンションが上がったイベントと言っても過言ではないかも…。

一番最初は「fam」
千葉出身のバンドということで、知らなかったけどTさん(千葉出身)に教えてもらって観てみました。MCでも「千葉から来ました」って自己紹介してたのがウケました。

「MARS EURYTHMICS」
ハスキンの人がやってるバンドだったようですが、ドリンク並んでる間に終わってたようで…。残念。

そのあとは初の「凛として時雨」
このイベントには異質だったけど、あの暗さ、普通に理解できました。「僕は消えたい」(?)とかそんな内容の歌詞、うんうんって聞いてました。ベースの女の子がかっこ良かった!曲を聞いたらバンド名の謎がなんとなく解けました。

「FRONTIER BACKYARD」
音があたたかかったです。一番上で見てたら、なんと01さんが通って、握手してもらいました!テンションはマックスに…。一緒だったYちゃん(女)も「超かっこいい」とため息。Tさん(男)も「ただいるだけでかっこいい人ってずるいよね!」と絶賛。私も顔が笑いっぱなし。自分が男だったら、きっと01さんに憧れてロンゲにしてハット被ってるんだろうなーと思いました。3人ともミーハー感覚で盛り上がれたのが良かったです。残念ながらACIDMANは誰も通りませんでした。

「BRAHMAN」
外がすかすかになったなーと思ったら、みんなブラフマン見たさに中に集まっていました。厳ついメンズたちの正体はブラフマンファンでしたか。異様な熱気。前に行ったら危ないと分かってはいたけど、我慢できずにYちゃんと共に前へ前へ。案の定、口の中を切りそうな勢いでぶつかってくるのでちょっと後ろへ…。陳腐な表現だけど、やっぱり彼らはカリスマ性があります。トシロウなんか神々しかったし。どうやら奥さんのりょう&子供も来てたらしいです。りょうさん元々大好きなんですが、トシロウのかっこよさで更にりょう好きに拍車かかって、なぜかりょうデザインの下着買おうかなって…。

ついに「LOW IQ & THE BEAT BREAKER」
最初の登場からやられました。01さんとハイスタの恒岡さん、お揃いのぴっかぴかのテッロテロの服(ラーメンズ片桐仁のジョッキーの衣装のよう…)で、手をつなぎながら現れてお辞儀だし。さっき握手してくれたクール&セクシーな01さんはどこに!? ま、そのギャップが素敵でしたが。いい大人がお揃いの服着ちゃうという、ウェス・アンダーソン映画にもつながるそのセンスが最高です。MCの時に「今日、あそぼ」って言っていたのが印象的でした。あんな大人うらやましい。曲はとにかくポップで、メロディがしっかりしていて、ノリだけじゃない良さがあって久しぶりの大ヒットです。このあともACIDMANと一緒にライヴをやる機会が多いので、今度はもっと聴き込んで挑もうと思います。

私たちのメイン「ACIDMAN」
これがびっくりするほど人が減ってしまって、ブラフマン→LOW IQの流れでみんな疲れてしまったのか下はガラガラ…。いつもだったら場所取りで戦いになる、ステージの真ん前に楽々行けてしまう複雑な事態に。Tさんと共に「こりゃ両手挙げて全力で応援するしかないよ」という話で一致(←痛いほどのファン心)
このイベントらしく、かなり激しい曲を集めたセトリということと、空いてて広かったということで、存分に踊り狂いました。「こんなかっこいいのに外にいて見逃しているヤツ、バカだなー」なんて思いながら…。あのACIDMAN特有のぐわーっと熱が上がっていくかんじ、やっぱりいい。最後に一曲だけ超ディープな曲「廻る、巡る、その核へ」をもってきた、そのチャレンジ精神も最高でした。

トリだった「BACK DROP BOMB」
懐かしい曲が聴けて嬉しかったです。やっぱり昔の曲の方が好きかも…。でも機会があったらまたライヴ見たいです。

ラーメンもアイスも完全に燃焼しました。おなかが空いても、もう食べる体力が残ってないほどふらふらになりながら考えたのは、やっぱり高校時代から好きなものが変わってないということでした。それに10年近く前に活躍していたバンド(SUPER STUPID)が、今はソロでこんなにかっこよく活動しているというのもなんか嬉しかったです。あとは毎回イベントに行くと、お客さんのTシャツ観察が楽しみの1つで、今回はブラフマンもLOW IQもTシャツのデザインがかっこいいし、ほかにもおしゃれな人が多くて楽しかったです。とにかく一日中ハイテンションでした。

それで後になってふと気づいたのは、ハイテンションの理由の一つに自分が新しいTシャツを着ていたってこともあったのではないかと。本当に下らない話だけど、何となく買ったグレムリンのTシャツが、後からすごく気に入ってそのおかげもあったのかなーと。ギズモが可愛すぎます。たかがTシャツによってここまでテンションが左右されるとは…。でも意外と大事なのです。だから01さんも衣装こだわるのかもしれないし。このイベントに参加してた人たち(ほぼアラサー)もそのことを悟ってたから、おしゃれだったのかもしれないし。
たまたまか。
久々に「グレムリン」観てみようかなと思いました。

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# by pop-cult | 2009-05-02 18:15 | 主にACIDMAN(音楽・ライブ )
モーリス・センダックの絵本「かいじゅうたちのいるところ」を、スパイク・ジョーンズが映画化するらしいです。とにかくこの予告がかわいすぎて、何回も観てしまいました。かいじゅうたちが絵本の中のスケールそのままでびっくり、でか過ぎ。でもこういうクリーチャー(?)大好きです。ジム・ヘンソンを感じます。やっぱりCGに頼りすぎないファンタジーはいい。主人公の男の子の切な気な表情もいい。これは映画館で観ないと!!
それにしても、あんなに短い絵本を映画にするって、どんなふうに話を膨らませるのか、気になるところ。アメリカでは今年の10月公開らしいです、日本はいつになることやら…。



# by pop-cult | 2009-04-29 00:56 | ファンタジー映画
フランス人のパトリス・ルコント監督の「ぼくの大切なともだち」観ました。
これは、骨董商の中年男が、友達が一人もいないことを指摘され、ムキになって「親友を紹介してやる」と断言し、本気で友達作りを始めるというコメディ映画です。
なんともざっくりした脚本、演出に「監督って、フランスの巨匠じゃないんだっけ?」とちょっと疑問でしたが、『中年男の友達作り』という、それだけで笑えました。もともと、この主役のおじさん(ダニエル・オートゥイユ)の冴えない雰囲気が好きだし、コメディだからウソっぽくても笑えたから良しです。

ちなみにこの映画、ウェス・アンダーソンがリメイクするらしいです!ミクシィでも書かれていたけど、これはウェスの方が面白く出来そうって私も思いました。出来そうっていうより出来る、絶対。
まだ出演者は決まってないようだけど、ウェス・アンダーソン映画の常連のビル・マーレイと、オーウェン・ウィルソンがちょうどいいのでは?という記事を見つけました。友達がいない中年男にビル・マーレイ。彼に友達の作り方を教える心の優しいタクシー運転手にオーウェン・ウィルソン。それ最高です。でも、この組み合わせは「ライフ・アクアティック」でも親子という設定で見ているので、どうせなら違う人たちを当てはめてみました。

中年男には…
ジョン・マルコヴィッチ。大好きなんでウェス映画にマルコヴィッチは観てみたい!また「マルコヴィッチの穴」が観たくなってきました。
トミーリー・ジョーンズ。彼も大好きだけど、ちょっと中年より上か。
ロビン・ウィリアムス。好きだからついつい登場させちゃったけど、そもそも友達作りに苦労がなさそうです。
やっぱりビル・マーレイしかいないかもです。

タクシー運転手には…
オーウェンの弟、ルーク・ウィルソン。タクシーの運転手はしてないかー。だったらオーウェンのが合いそうです。
ユアン・マクレガー。一気にメジャー感が出てしまう気もするけど、優しい役柄が似合いそうなのでアリかなと。
ジェームス・マガヴォイ。好きだけど、ちょっと影がありすぎるような。
ジェイク・ギレンホール。私としては一番観たいのは彼です!写真は「ドニー・ダーコ」の時だからすごく若いし尖って見えるけど、最近みた「ゾディアック」の時は、いい具合にボーッとしていてあか抜けなくて良かったです。

朝から妄想が止まりません。おつきあいいただきありがとうございました。引き続き、この手の妄想につきあっていただける方は連絡くださいー。
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# by pop-cult | 2009-04-22 10:29 | 外国の映画